CoV5参加者のみなさま:
今回、火山都市国際会議(Cities on Volcanoes 5 conference)がアジアで初めて島原市で開催できることを光栄に思います。
市の西にそびえる雲仙岳は1990年に噴火を始めました。翌年の6月3日には、あの記憶に残る大火砕流により、市民や火山学者、消防士、警察官、報道関係者ら43名の尊い命が失われました。本市及びその周辺地域は4年半にわたる噴火活動により、甚大な被害を蒙ることになりました。
しかし、火山学者をはじめとする様々な研究者のみなさんや行政、住民が一体となった粘り強い復興運動の実践によって多くの火山防災施設が完成するとともに、情報収集・伝達のためのシステムも確立し、被災者救済のための様々な制度も新たに創設されたところです。火山都市国際会議島原大会におきましては、本市が経験した火山災害の「減災」や復興事業について、また防災に関して、私たちの経験をお伝えできればと考えています。
本市には、いたるところに湧水があふれ、温泉もあります。市の中心部にある島原城、武家屋敷は、古き良き日本の名残を今にとどめています。かつて雲仙岳災害の被災地だった埋め立て地には、会議の会場でもあり、また日本初の火山体験学習施設である雲仙岳災害記念館がオープンし、連日、多くの観光客でにぎわっています。
私たち島原市民は、東に有明海、西に平成新山を望む、風光明媚で人情味あふれるこの島原の地に、世界各国から多くの皆様方が訪れていただきますことを今から楽しみにいたしております。皆様のお越しを心からお待ち申し上げます。
島原市長

吉岡庭二郎
皆様
日本において第5回火山都市国際会議を開催することは日本火山学会の重要なアウトリーチ活動の一環といえます。本学会は50年前に創設され、火山噴火や関連現象の国際的研究に関して重要な役割を演じてきました。しかし、火山学者の集団は噴火の危機や火山災害に際して社会的責任を持つべきであり、社会に対しても開かれた集団であるべきです。日本火山学会は2002年に、これまでの研究者だけの学会から、火山に研究を持つ人々のための特定非営利活動法人として組織替えをいたしました。活動的火山の上に住む住民、行政、研究者が国際的フォーラムを開催するという、国際火山学地球内部化学協会(IAVCEI)火山都市コミッションの活動はまさに我々の学会の活動と一致するものです。
先にエクアドルのキトで行われた会議(COV4)は素晴らしくかつ成功を収めましたので、その会議の教訓を我々の会議でも引き継ぎます。それに加えて、火山災害や噴火の広い観点の議論ができるように学術セッションを用意しています。この会議では噴火の危機に遭遇した住民、行政、報道関係者が参加し、彼らの体験や災害からの復興の教訓を語れるように計画しています。我々、火山の噴火に関係した研究者、行政、医者、技術者、報道関係者、および住民は、皆様に是非この会議に参加していただけるようお待ちしています。
中田節也(東京大学教授)
第5回火山都市世界会議実行委員長
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